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日和見主義

読書感想やら日記やら。

2018-12

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老いの文化

俳優・藤田まことと言えば、皆様はどんな役を思い起こされるだろうか。

必殺シリーズ?はぐれ刑事?
私は断然、剣客商売の秋山小兵衛だ。
年齢や、それまでの藤田まことの歴史がぎゅっと詰まったようなはまり役だった。
コメディから培った茶目っ気、必殺仕事人で得た鋭さ、はぐれ刑事での人情、それらが合わさって円熟していた。

人は老いた時、個性が煮詰まるという。
まさにそれだ。

剣客商売の主人公・秋山小兵衛は、一線から退きながらも息子の良き相談相手であり師であり、町人からも慕われて、町の喧騒から離れた静かな庵で、息子より年下の料理上手で朗らかな女房を得て、いちゃいちゃとチチクリアッテ……それどこの楽園?

とにかく、一歩下がって物事を見つめ、若い人に静かな口調で教え諭す老いの美学がそこにはあった。
自分が出るべき所と下がるべき所をわきまえた知性と知恵。

つい先日放送された剣客商売でも息子をたてて、自身は道場破りをする息子を補佐する役に徹し、門外で待ち受け、道場から不正な目的で逃れてくる敵のみを討っていた。
それでもどっしりかまえた存在感と、安心感があった。
しかしその殺陣(たて)シーンを見た時、思わず私の口からこぼれた言葉。

「これが見納めやな。最後の殺陣や」

闘病の話も知っていたけれど、いつ撮影されたのかも知らないが、ずっと見続けていたからこそ、肌の感じや立ち居振る舞いからそう思ってしまった。

そして訃報。
やっぱり、というのが素直な感想だった。

藤田まことは、素晴らしいものを遺してくれた。

映像の中の藤田まことに、想像より若いとか老けてるとか思った方は、原作を紐解いてみてほしい。
大作家・池波正太郎の著作をアルバム代わりに使える人はそう居まい。
本の表紙を開くとそこにはきっと、藤田まこと演じる秋山小兵衛が、活き活きと笑い泣き走り立ち回っているだろう。
あなたが想像したままの藤田まことの表情で。

本を開けばいつでも会える。

現実の世界の彼の苦労はさて置き、俳優としてこんな幸せなことはないんじゃないだろうか。

中村主水といえば藤田まこと。
安浦刑事といえば藤田まこと。
秋山小兵衛といえば藤田まこと。

役者冥利につきる。

これからも、私が本を開くたびに彼は活躍するだろう。

素晴らしい俳優だった。
素敵な作品をありがとう。
大切にします。
痛みの無い世界で、どうか安らかに。
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コメント

俺も剣客商売見ながら「藤田さん体調悪そうだな」と思ったよ

殺陣のシーンがほとんどなかったのは体調を考慮してのことだったんだろうね

ご冥福をお祈りします

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